自社のウェブサイト・ホームページを制作するにあたり、まず気になるのは「いくらぐらいかかるの?」といった費用面の疑問。
すでにお付き合いのある制作会社さんなどがいらっしゃれば、ある程度、費用詳細や内容についてご理解もあるかと思いますが、はじめての制作依頼となると、不明な点や疑問点が多くあると思います。
制作費(ここでは一般的なという意味で)で一番のウェイトを占めるのが企画やデザイン、実制作の人件費といった性質のもので、実作業をご依頼のクライアントがその現場を見ることはほぼないことも、疑問が浮かぶ理由かもしれません。
また、昨今では無料サービスや地域に特化した無料ポータルなど、自社サイトの代替で利用できそうなサービスがたくさんあることから、その費用面についても不透明な印象を持たれるのではないでしょうか。
そういった無料サービス系との違いなどについては、以下の記事をご参考いただければと思います。
>> 無料ブログ・サイト制作サービスのメリットとおすすめの利用方法
>> 無料ブログ・サイトと独自ドメインサイトの検索エンジンでのURL評価とドメイン価値の違い
そのような無料サービス系ではなく制作会社などへ依頼をする場合の「制作費」について、分なりにその概略をご説明させていただきます。
制作費用に含まれる基本的項目
一般的にウェブサイト・ホームページを制作するにあたり、その費用に含まれる内容です。
その企画の大小や人数構成などの違いもありますが、基本的に企画・情報設計の担当者、ディレクターやデザイナー、プログラマーやコーダーといった制作チームをサイトの目的に合わせて編成します。
※その制作に関わる人たちの実力により、各費用は変動します。
- ・企画戦略設計・プランニング(サイト自体の目的へ向けた基本方針)
- ・情報設計(使いやすさや伝わりやすさといった)
- ・構造設計・SEO設計
- ・ディレクション(制作管理・進行、クライアントとのやり取り)
- ・デザイン(知的創造物)
- ・プログラミングの実装と開発担当(仕組み部分)
- ・コーディング(組み立て)
- ・素材、撮影(カメラマン)
- ・その他企画毎による必要項目
一般的なランニングコスト
制作で必要な費用の他に、通常であれば以下のようなランニングコストが必要になります。
- ・ドメイン費用(住所、アドレス・◯◯◯◯.jp)
- ・サーバー費用(データ保存・閲覧、通信)
- ・管理費(企画・サイトの性質により)
- ・保守(サイトの性質により)
制作方法
多くの場合、大枠での制作は以下のようになると思います。
※公開前後の企画などは別途。
- ・フルカスタマイズで制作会社へ依頼
- ・自社内で制作
- ・サイト公開サービス
- ・無料サービスを代替
サイト公開のみに特化しサービス化したもので、フルオリジナルではなく目標達成に向けた企画・設計部分を簡略化し、テンプレートなど自社内で汎用化させて制作費自体を抑えたサービスもあります。
目標達成への確度を高めるには「企画・設計部分」が重要になりますので、その目的次第で選ばれるのもひとつかとは思います。
建築に置き換えてみる
ウェブ制作の費用・予算のご相談をいただいた際にご説明する方法としてよく、「建築」と置き換えてご説明させていただきます。
賃貸物件と分譲・注文住宅など、それぞれメリットとデメリットや根本的な違いがあると思いますし、通常、賃貸物件に注文住宅のオリジナリティや品質を求めることはないと思います。
建築のプロではありませんので、あくまでもイメージとしての置き換えになりますが、逆に建築には素人だからこそ、置き換えの意味が伝わりやすいのではと思います。
- ・企画全体、情報設計、構造設計→ 「設計」
- ・ディレクション→ 「現場監督、進行管理」
- ・デザイン・素材、撮影→ 「装飾・意匠」
- ・プログラミング→ 「内装・調度品、建築物それぞれの特徴的仕組み」
- ・コーディング→ 「大工、職人」
また、ランニングコストについても以下のように置き換えると、わりとイメージしやすいように思います。
- ・ドメイン費用、サーバー費用→ 「住所、土地管理」
- ・管理費→ 「土地建物の管理」
- ・保守→ 「常駐または定期的な点検」
設計、建物規模や内容、デザイン・装飾といったものの違いで費用が大きく変化するのがイメージしやすいでしょうか。
費用についてひとことで言ってしまえば、「そのサイトによって異なる」というのが本当の回答になると思います。というのも、後ほど説明しますが「ウェブ制作と建物の建築」とは意味的に似ている部分もあり、費用はかければかけるほど、また、内容・工程を削る、または割安のものに置き換えれば費用的には抑えられるということになります。
制作時期、公開までの基幹での違い
制作を依頼しで公開するまでの「時期や期間」でも人件費という理由で費用の上下します。
建物であれば消費増税前後のような違いに通じるものもありますし、どの業界でも繁忙期に人を多く入れるというのは人件費、つまりは費用全体を押し上げる原因になります。
制作会社さんいよって基本制作期間の違いもありますが、普通に問い合わせていただければその点へのお答えは快く受けていただけるでしょうし、公開までの期間的余裕をもって依頼をされることをおすすめします。
CMSのフルオリジナルテーマ(テンプレート)、既存カスタマイズ、他からの購入またはフリーテンプレート
昨今、CMS(コンテンツマネジメントシステム)をサイトの基幹プログラムとして設計・制作することが多く、「サイトは公開してからがスタート」と言われるように、ブログ投稿的な新着更新といった利便性や、サイトの成長に合わせた拡張性もあることから、当方も可能な場合はCMSの利用をおすすめしています。
CMSのなかでも有名でとくに人気なの「WordPress」。
もともとはブログシステムになりますが、無料であることや拡張性の高さから製作者(クリエイター)でも人気のCMSです。
無料だからといっても大手企業やメディア、教育機関なども基幹プログラムとして利用するなど、その実用性の高さはお墨付きです。
しかしながら、人気があるからこそ注意が必要なのが、そのセキュリ的上の課題や実際にフルカスタイズが行えるかどうかのノウハウ部分に課題があります。
もちろん、システム的に常に更新が図られセキュリティへの対応もされていますが、かなりの数の無料テーマ(テンプレート)もあり、そういった無料または格安のテーマについては、まずはセキュリティ的に伺ってみることおすすめしますし、オフィシャルでのサイトでの利用はあまりおすすめできません。
※もちろん、無料・格安でもすばらしいテーマ(テンプレート)を配布されているクリエイターの方々もいらっしゃいます。
世界各国のクリエイターがWordPress用のテーマ(テンプレート)を制作・販売しており、費用的にも格安で購入も可能で、それを二次的に利用する場合などもあり、そういった場合もしっかりとした内部チェックは必要になると思います。
もともとの基幹プログラムとして性能能高さや、御社の独自性のあるデザイン、目標に向けた構造・情報設計などが行えるフルオリジナルでの制作をおすすめしています。
また、メールフォームの送受信だけでもプログラムが動いており、そういったプログラムをひとつひとつ実装するには費用が上がってしまいますが、WordPressのようなCMSであれば、利用には注意(セキュリティ上など)が必要ですが、無料のプラグイン(プログラムとして利用できるパーツ・部品)も多数公開されています。
そういった「どう選ぶか」といったことも全ては企画・目的次第であり、事前の打ち合わせを通してより効果的な方法をお選びになることが必須となります。
WordPressをご利用の場合、他社や他のクリエイターが制作したテーマを利用(有料・無料)しているかどうかなど、御社のサイトで利用されているテーマを調べることも可能です。
WP Theme Search
https://whatwpthemeisthat.com/
※御社のサイトURLを入力すると、利用テーマがなにかチェックしてくれます。
気になる場合は制作者へフルオリジナルか既存テーマのカスタマイズ、または購入/無料配布のものかなど聞いてみるのも良いと思います。
当方のサービスでのオリジナルブログ制作でも、フルオリジナル制作か既存テーマのテンプレートカスタマイズ両方を用意しており、企画や目的、ご予算によってもこちらから提案をさせていただいています。
しかしながら、当方でのテンプレートカスタマイズ(フルオリジナルでの制作ではない場合)の場合でも、WordPressのオフィシャルのテーマ(テンプレート)を使用し、デザインや構成を御社に合わせてカスタマイズします。
制作費用は投資的な意味も
制作・企画側の意見になるかとは思いますが、企画から戦略を提案してくれるような会社へ依頼した場合、単にサイトを制作・公開するためだけの費用ではなく、
今後、定期的な更新やアクセス解析などをもとにした改善を行っていくことで、サイト自体を育てることにつながり、公開時のみの宣伝広告費以上に御社の戦略ツールへの投資となります。
また、そういった会社であれば公開後の運用について相談をした場合でも、より御社にとって有益な情報を共有してくれたりと、運用面での戦略的パートナーや良き相談相手にもなってくれます。
少数で運営されている企業やショップといった場合でも、そういった点は大きなメリットになると思います。
制作をする会社(人的な理由も)による違い、プランニングや制作内容、構成によりその制作費用の差はあります。
制作を依頼する際のちょっとした参考として、「効果的なホームページを制作したい」と制作会社・製作者を指名して相談を行い、御社の企画に参加してもらった方が予算以上の提案を行ってくれたりと、制作側のモチベーションへ影響したりも。
通常であれば企業やショップ・サロンなど、その規模に関係なくウェブ戦略や検索上での存在感は欠かせない要素です。
まずは気軽にお問い合わせや相談を行っていただきたいですし、相談役としてもウェブ戦略でのパートナー作りをされることをおすすめします。